鹿島美術研究 年報第1号
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8.平安前期木彫像の技法様式に関する調査研究9.ギリシャ,ヘレニズム期及ぴローマ時代のアフロディテ(ヴェナス)像一その原作の10. 13世紀イタリヤ壁画の研究研究者:東京国立博物館研究員浅井和概要:平安前期木彫像には乾漆像と純木彫像があるが,その技法,様式上の変遷について多面的な角度から調査研究し,その体系的な把握をしたい。乾漆像については,そこに用いられている乾漆の性質,内容を実体顕微鏡等を用いて調べ,またその適用範囲と表現の特質とのかかわりを明らかにし,純木彫系では素材,檀色等について中国唐代の檀像の影騨,寄木造への変遷等を調査する。復元と制作年代の決定一研究者:共立女子大学文芸学部助教授中山典夫概要:ギリシャ後期及びローマ時代から伝わる美術遺品の中に女性裸体表現の類型を求め,それから失われたギリシャのアフロディテ像の原作を探り出し,その歴史的発展をたどる。研究者:東京芸術大学美術学部教授概要:アッシージの壁画と時代的にも地理的にも密接な関係にある13世紀,中部,南部イタリヤのローマ派及びビザンチン系統の壁画に的をしぼって,精密なカラー写真と,斜光線写真によって壁画の漆喰塗りと彩色に関する資料を収集し,フレスコ技法発展のテオリーと照合してみたい。11.西洋絵画の日本における保存修復のあり方一理論と技術一研究代表者:国立西洋美術館主任研究官共同研究者:河口公夫概要:西洋絵画の日本における保存修復について,ただ欧米の保存修復学の移入に満足す辻茂長谷川三郎-6-

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