鹿島美術研究 年報第1号
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期日かなり厳しい批評を行なった。とりわけ,現在カステロヴェッキオ市立美術館所蔵力ングランデ公の騎馬像彫刻と,中国,特に3• 4世紀のテラコッタ製の騎馬像群との形態上の比較は,カタログ編集者たちにより繰り返し力説されているが,あらゆる史的・文献学的見地からして,直接の影縛関係を確認できるものではない(詳しくは,添付した展覧会評原稿コピーを参照のこと)。こうしたところにも,西欧の研究者たちの目に映ずる東洋が,相変らずマルコ・ポーロの目に映じたイメージと大同小異のものであることが窺われる。この派遣によって発表し(2)派遣研究者:東北大学文学部哲学科助教授田中英道研究課題:シモーネ・マルティーニとシエナ派研究ーその東洋との関係一間:昭和58年9月4日〜昭和58年10月3日出張国:イタリア・フランス・台9月4日から10日までウィーンでの第25回国際美術史学会に出席したあと9月11日ヴェネツィア着「中国7000年の美術展」及びその学会ーヴェネツィアと東洋一に参加22日アッシジシモーネの壁画研究,聖フランチェスコ教会堂上・下院12日パドヴァジョットのスクロヴェーニ礼拝堂壁画研究とパドファ大14日フィレンツェウッフィツィ美術館,サンタクローチェ教会堂,アカデ論文及び報告書名・講演題目:学訪問ミア美術館に訪問,フィレンツェ・アカデミー及びザンゲリ教授の招待ベロージ教授,公文書館カトーニ教授と会見,調査調査Recensione della mostra : Le stoffe di Cangrande. Ritrovamenti e ricerche sul Trecento veronese., in "Antichita viva" (in corso di stampa ・印刷中)Simone Martini and Siena School their relations with oriental art 18日シエナビナコテーカ美術館,シエナ公文書館訪問,シエナ大学79-

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