鹿島美術研究 年報第2号
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(II) 90号墓(6) 葬式の図(部分的に破壊されている)(8) ニッチェ(壁のへこみの部分)(3) 被葬者の前で戦車に乗った王が猟に出かけるところ。(4) 王の書記ユニ(Yuny)が神官たちとともに被葬者にガゼルの旗をわたして(5) 被葬者はティ(妻)と娘と息子たちとともに,人々から供物を受けている。(6) 被葬者とティは娘のウエレトとセゲタウイと共に座に居る。その前では宴(8) 一般的な描写で,屠殺,葡萄狩り,木のあるプール,2人の召し使いがアオシリス神に供物を,運んできた人や書記とともに捧げている図。フイが市場にいる図。ミイラ棺を作っている図。墓に入る前にジェド柱を建て,死者の冥福を祈っている図。(7) 2人の神官が,被葬者の口開けの儀式をしているところに,聖牛を運びこんでいる図。アヌビスによって口開けされたミイラは祝福されている。被葬者とその妻が木の女神に,永遠の生命を含む聖水をもらい飲んでいるところ。被葬者はネプアメン(NebAmun肥竺o)といい,西テーベの警察長官であり,王の紋章のついた旗の持ち主。トトメス4世治世からアメンヘテプ3世代。妻は2人おり,1人はセンセンブト,もう1人はティ。墳墓の型式は18王朝の一般的なT字型であるが,前室の大きさに比して奥室は小さく,何も装飾はほどこされていない。(1) 被葬者と2人の妻,そして娘たちが立っている。(2) 被葬者と2人の妻のうちセンセンブトと2人の娘が,ロータスの供物の前に立っている。その前に3段の場面が描かれており,その内容は,供物を運んでいる人々や,宴会で踊っている女性の図,ワインの壺が描かれている。いるところ。後方には軍隊が控えている。会と,牛を殺している図がある。(7) 神官が,被葬者が葬式されているところに居り,祝福している。メンヘテプ3世の神殿の前に居る図。家の前で妻と娘の前に並ぶ兵士たち,被葬者がワイン作りに立ち合っている図。-159-

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