8月5日〜10日第6回国際生物劣化シンポジウム(ジョージ・ワシントン第6回国際生物劣化シンポジウムが,昭和59年8月5日から10日まで,ジョー59年6月にロサンゼルスのポール・ゲッティ保存科学研究所のフランク・プロ8月2日〜4日フリア美術館等(ワシントン)8月13日8月14日8月16日8月17日〜18日ニューヨーク発→成田着目的.. (1) 第6回国際生物劣化シンポジウムの博物館,美術館・古文書館・図書館における生物劣化の分科会で研究発表する。(2) 米国及びカナダにおける文化財保存科学の動向を調査する。1.はじめに筆者は,微生物学を専門とし,昭和45年9月以来東京国立文化財研究所保存科学部生物研究室で,文化財の生物劣化とその防除の研究に従事している。しかし,着任当初は文化財の保存と修復の分野で,どのように仕事を展開すればよいのか皆目見当がつかなかった。そのとき,生物劣化学会の主催する第2回国際生物劣化シンポジウムが,昭和46年9月にオランダのルンテルンで開催されることを知り,今後の研究の方向を探るために万難を排してこれに参加した。その後,文化財の生物劣化の実態調査,文化財の生物劣化防除方法の研究・開発・実践・文化財の劣化要因及び劣化機構の研究を実施して13年を経過した。ジ・ワシントン大学で開催されるという案内を受けた。筆者は,「未発掘古墳の保存科学的研究」と「絵画等の褐色斑点(foxing)の研究」等で若干の成果が得られているので,この際本シンポジウムに参加して,文化財の生物劣化に従事する世界各国の研究者と意見を交換し,今後の発展に資する目的で,海外研修旅行を計画した。イサー博士から一通の手紙を受け取った。同氏は,ゲッティ保存科学研究所が文化財の生物劣化の研究を計画しており,生物研究室開設にあたっての助言その他を筆者に求め,1週間招待したいという主旨の手紙であった。ポール・ゲッティ大学)カナダ保存科学研究所(オタワ)フォッグ美術館現代美術館(ニューヨーク)-177-
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