鹿島美術研究 年報第2号
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10.南薫造の日記・関連書簡の研究(継続)概女性像の問題だけでなく,日本の女性像の系譜を明らかにすることにある。(共同研究)研究代表者:広島県立美術館学芸課長岡本隆寛共同研究者:高木茂昭和57年南薫造の生家アトリエで発見された美校時代から晩年までの日記,随筆書簡について昭和59年英文書簡の和訳,白樺関係の書簡の書きおこし,画友関係の書簡きおこし等を行ったが,これらを分類整理してまとめ,南煎造の全貌とその周辺を明らかにしたい。このことはわが国近代美術史を研究するうえに貴重な資料となる。(共同研究)11.フエノロサ,芳崖の革新的日本画団体「鑑画会」における作品作家に関する調査研究研究代表者:東京国立文化財研究所美術部研究員佐藤道信共同研究者:榊田絵美子フエノロサ,狩野芳崖の日本画近代化運動の中心的場となった「鑑画会」の活動に関する研究は文献資料的には既に跡づけられているが,出品作品,出品作家に関する系統的な調査は未だ行われておらず,その活動内容の実態は不明瞭な部分が多い。本研究では実作品,実作者側から鑑画会全活動の跡づけを目的とし,日本画の近代化の第1段階としての実態解明のみならず,東京美術学校,日本美術院とその後の日本画の展開に及ぼした影縛についても,研究上有効な新しい視点を提供したい。(共同研究)12.ギリシャヘレニズム期及びローマ時代のアフロディテ(ヴェヌス)像ーその原作復元と制作年代の決定ー(継続)研究者:筑波大学芸術学系助教授中山典夫ギリシャ・ヘレニズム期及びローマ帝政期の女性裸体像は古代美術が近世に伝えた偉大な遺産の一つである。概要概要-35-

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