概らかにしたい。(共同研究)18.室町彫刻の研究ー南都における仏所機構の成立と衰退ー(継続)研究者:慶応義塾大学文学部助教授紺野敏文室町時代は前代のような優品を生まなかったが,中世特有の仏所機構が成立し,これに複雑な仏師の動向がからみつつ,当代を通じて各流派の競合消長のもとで多様な作風の展開がみられた。本調査は他に類例をみない室町時代の造像のあり方,その様相が最も集約的にあらわれた南都を中心にとりあげることによって未解明部分の多い各仏所の成立,衰退の事情,仏師の系譜,作風の特色を明らかにしたい。19.初期キリスト教美術のアプシスプログラム論研究者:立教大学一般教育部教授名取四郎現存するアプシス壁画は少なくなっており,従来より初期キリスト教美術作品について多くの研究がなされて来ているが,未解明のことが多い。4世紀から5世紀にかけてのアプシス図にみとめられるキリスト像を中心とした図像が,どのような意味を持っていたのか再検討することによって,初期キリスト教美術そのものを,カタコンべの壁画や石棺浮彫との比較において,4世紀におけるアプシス図像の発生経路,5 世紀から6世紀におけるアプシス図像の展開など明らかにしたい。20.日本美術史,建築用語の和英辞典編纂研究代表者:千葉大学工学部建築科研究生共同研究者:今西淳子・佐藤薩子・マーガレット・ミラーモリスーザン・ホストル.リッチ・バーバリン.ホワイト・エリカ近年,世界各国の日本の伝統美術に対する関心が高く,その研究者も年々増加している。また外国在住の日本美術史研究員の層も厚くなり,テーマも多方面にわたっている。このため,日本美術史について正確な知識をもたらす英文による用語辞典は,概要概要ペーレント・メリーネバー-38
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