Dr. Kazi Ghiyasuddin is one of the very promising and talented young artists of Bangladesh. He came to Japan in 1975 to widen his experience. This year in march he got his doctorate degree from the Tokyo National University of Fine Arts and Music. To our knowledge he is the first student who received doctorate degree from the oil painting department. Kazi Ghiyasuddin does not need any introduction as he is no longer a stranger to the art lookers in Japan, nor is his work unknown to them. Since he came to Japan in 1975, his paintings have been shown in many exhibitions in this country including seven solo exhibitions. His outstanding works of originality have 本論文は，1979年より1984年の間に制作した水彩絵具による絵画作品65点を主体とし，その写真およびその制作にあたっての芸術観・風土性の自覚・諸先輩からの影縛・技法などを6つの項に分け，解説する文章から成立している。これら掲載されている作品65点は，作者が東京芸術大学大学院美術研究科博士課程に入学後制作したものである。油画の制作に必要なエスキースとして常時数多く描かれていた水彩画の効果が，発想を表現し定着させる手段として，油画と比して自由であり，かつ適切であることを次第に強く自覚することになり，ここ3,4年水彩絵具による制作を研究活動の中心としている。作品の様相は自由な形態の色面を組み合せた抽象画であり，心象的な空間を表現しようとしている。色彩は，主として落着いた青色・緑色・褐色などであり，透明水彩絵具の，たっぷりとした水を含んだ柔らかな筆先によってできる顔料の拡散や凝集，さらに塗りを乾かしながら繰り返すことによってできる透明水彩特有の微妙な変化を，色面に与えている。当然ながら，生れ育ったベンガルの風土を色濃く反映し，伝統的な民俗芸術の具体的な様式，形態，色彩などを意識的に取り入れている。解説文は，6つの項から成立している。バングラディシュ大使推薦書論文内容の要旨-228-Tokyo, July 23, 1985.
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