鹿島美術研究 年報第4号
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自3月11日至3月19日シエナ(シエナ大聖堂付属美術館,シエナ国立絵画館等)(Trittico)及びシエナ派(ドゥッチオ並びにドゥッチオ派を含む)に属す板絵を各地(James H. Stubblebine, Duccio di Buoninsegna and His School, Princeton, 2vols, 日程:海外における研究活動状況:今度の海外研究の目的については,前述の通り,13世紀イタリアの三連祭壇画で精査し,ドゥッチオ(Ducciodi Buoninsegna c. 1260-1319)中期の代表作「フランシスコ会士の聖母Madonnadei Francescani」(シエナ国立絵画館収蔵テンペラ板縦23.5,横16.0cm)が三連祭壇画であったとの前提に立ち,左右パネルの図像学的・様式史的復原を試みることにあった。海外における研究期間は,昭和62年2月から3月末までの約2ヵ月間に亘る。訪問先は,ガリスン(EdwardB. Garrison, Italian Romanesque Panel Painting, An むを得ない事情により,調査が出来なかった箇所は2,3あるが,予定のおおよそを遂行する事が出来た。作品精査の過程を概略すると次の如くである。最初に渡ったのはアメリカである。2月5日から13日までの約1週間にかけて,メトロボリタン美術館,フリック・コレクション及び付属図書館(FrickArt Reference と思われる事柄を記すと,フォッグ美術館に於いて,同館の研究員ピーブル女史(Phoebe自2月5日至2月13日ニューヨーク(メトロポリタン美術館),ボストン(ボスト自2月14日至2月16日ロンドン(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)訪問自2月17日至2月22日ベルリン(ダーレム美術館),ベルン(ベルン美術館)訪問自2月23日至3月10日フィレンツェ(ウフィツィ美術館,アカデミア美術館,自3月20日至3月30日ローマ(ヴァティカン絵画館,パラッツオ・ディ・ヴェネIllustrated Index, Firenze, 1949,reprint, New York, 1976)及びスタップルバイン1979)の研究を基に,収蔵場所別に分類・整理した作品目録から厳選した。但し,やLibrary),ボストン美術館,フォッグ美術館(FoggMuseum)を訪ねた。特に重要Peebles)の許可を得て,現在収蔵庫に保管されているドゥッチオ派の三連祭壇画(収ン美術館),ケンプリッジ(フォッグ美術館)等訪問術史研究所,ベレンソン研究所等)訪問訪問ツィア美術館等)訪問-234-

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