鹿島美術研究 年報第5号
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1410年1420年頃1420年代1430年代1440年頃1440-1443年頃1443-1444年頃1445-1448年頃いてピサネ1レロの共作者もしくは助手を務めてた可能性がにわかに高まったジョヴァンニ・バディーレ(1378-1448/51)の活動に一段と興味か湧いて,同画家の作品カタログを再考すべく研究をおこなった。というのも,この画家への作品帰属をめぐっては研究者の間に異論が多く,いまだ様式的に妥当と考えられるような作品カタログを編む段階にまで研究が進捗していなかったからである。最初の研究成果は前記拙論「ジョヴァンニ・バディーレの作品カタログのために」である。この報告書には,筆者によって同画家の手に帰された全絵画作品の編年再構成案をその拙論より転載するにとどめる。制作年代サン・タナスタジア聖堂サレルニ礼拝堂一即俊/も會<聖母子に寄進者を取り持つ聖ヤコブ>サン・ジョヴァンニ・イン・ヴァルレ聖堂<聖母子と聖バルトロメウスおよび修道院長聖アントニウス他>スイーダ・コレクション<聖母子>(?) カステルヴェョキオ市立美術館<レヴァータ祭壇画>ヴィチェンツァ市立美術館<聖クリストフォロス>サンタ・マリア・デルラ・スカラ修道院聖堂主祭室<司教聖人と聖ジュリアーノ伝の一部>*サンタ・マリア・デルラ・スカラ修道院聖堂グアンティエーリ礼拝堂<聖ヒエロニムスの生涯>*<聖ペテロの召命>#注記:*は工房との共作を含む,(?)は真贋に疑いを残す,#は再検討を要すさて,研究スケジュール(1)の③ティエーヌ,サン・ヴィンチェンツォ教区聖堂の内作品名<鷲の紋章の祭壇画><聖母子>II II -115-

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