辻惟雄(4) イタリア所在の日本美術作品の調査(A) ローマ東洋美術館(MUSEONATIONALE ARTE ORIENT ALE DI ROMA: 変化ないし転換が見られる。現在これらシエナ写本群についてもカラー・スライドを各所蔵図書館に申請中であり,入手後,さらに研究の進展がみられることを期待している。派遣研究者:東京大学文学部教授調査研究の目的:イタリアのローマ東洋美術館およびベネチアの東洋美術館は,第二次大戦以前に集めた日本美術のコレクションを保管する国立美術館である。そのコレクションの内容については目下それぞれの館員により目録作製がすすめられているが,専門家の不在のため仕事ははかどらず,どのような作品が伝わるか不明である。今回の旅行はベネチア東洋美術館長の要請によるもので,目録作製の手伝いを兼ね,蔵品の内容を知るのが目的である。日程:9月10日東京発調査報ここではPUGLIATTI教授(美術史家)が1930年前後にヨーロッパで買い集めた日本美術のコレクションを中心に調査した。時間の制約もあって,浮世絵,工芸のコレクションは外し,おもに掛け軸と巻物を見た。その内訳はおよそ以下のようなものである。(*印は重要と思われる作品)11日〜13日ローマ滞在14日ローマ発15日ベネチア着16日〜20日ベネチア滞在21日ベネチア発22日ローマ着23日ローマ発24日東京帰着VIA MERULANA, 248/00185 ROMA) 同日ローマ着ローマ東洋美術館の日本美術品調査ベネチア東洋美術館の日本美術品調査-241-
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