第6紙葉表のスケッチの下部には「全体の眺め一若者の墓」の文字による記入がある。第8紙表。[挿図3]せつつ述べるべきであるが,紙数の関係から,日本語訳のみを以下に記述する。[]内は浅野による補記。原文のアンダーラインはそのままとしたが,作品名については『』に変えた。原文の改行位置は示さない。冒頭第1紙葉から第7紙葉までは,淡彩(黒に近い濃茶)によるスケッチがなされ,それらはフランスの或る墓廟を描いたものと思われる。(挿図2)正しいものを維持し,美しいものを擁護する。それが文明人の道だ。ドーミエはカリカチュアのミケランジェロである。ガヴァルニがそのラファエロであるように。日焼けした肉体はど美しいものはない。それをどのように用いるべきか。[上部に淡彩による墓碑のデッサンがあり,その下に文章がある。]革命家はつねに犯罪的だ。人間の生活に取り組まないときには,天オの作品の破壊に熱中する。彼はつねに何かをこわし,宝物を奪い,徳あるものや,美しいものを失わせないではいない。第6紙裏。第6紙葉襄面から文章が始まっている。以下,その日本語による試訳を記す。第7紙表。挿図2第一紙葉表頁-139-
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