27, J.b.呈堡Inv. No. MIK Ill4764, Chotschoトルファン高昌故城28.焔の表現のある木彫小品a.焔光背chotscho IB 4571 b.焔光背chotscho IB 4619 d.光肩小断片chotscho IB 4618 C.光背断片通肩禅定印,蓮華座に坐す。その左下にも仏頭が半分残存し,その頭光背の上に三本の波状の焔が認められる。以上がベルリンで研究した作品の主なものである。クチヤ地方に多く散在する遺跡の中で特にキジルに焔のモティーフが多く見られる理由は,特にここで信仰されていた小乗仏教との関連が考えられる。しかしこのレポートでは,資料の紹介のみで,他の機会に更に詳細な研究を発表したい。通肩,施無畏印。身光背の縁に光耀の表現がみられ,更にその上部に大きな烙もある。e.焔断片Tumshuq III 8110 彩色f.烙断片キジル以外の遺跡で出土した焔のモティーフは非常に少ない。Kirishを例外として,ベルリンでは,chotscho(トルファンの高昌故城)とトムシュクの木彫の小品にのみ焔の表現を見出すことが出来た。ここで如何にキジルに於いて焔の表現が数多〈存在していたことが,改めて確認された。今回の旅の第二のテーマである蓮華天井は,欧州の博物館では,ベルリンのインド美術館に二例が所蔵されているのみで,他に例をみない。図1028(f) -223-? 1B 7781 III 8264 彩色(図10)
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