鹿島美術研究 年報第6号
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in Japanが統ーテーマとなっており,これに参加することは,日本美術史の国際的理9.油彩画の修復における古典的技法と最新技法の効果的な応用について日程:63年9月4日〜10月31日8. CAA及びバークレ一国際会議への参加研究者:東京大学文学部助教授河野元昭他5名研究目的:下記の日程により行なわれるColledgeArt Association(略称CAA,米国美術史学会)年次大会及びバークレー国際会議に参加,発表を行なうとともに米国の東洋美術史学者と意見を交換し,日本美術史研究における現在の諸問題に対する相互理解を深めることを第一の目的,理由とする。とくに東京大学高階秀爾教授及びカリフォルニア大学M.グレイビル助教授が議長を務めるCAA日本美術分科会ではArtHistory 解を高めそして広める上で極めて重要な意義がある。あわせて今秋鹿島建設により建設されたロスアンジェルスのカウンティ美術館心遠館を訪問し,ジョー・プライス氏収集になる日本近世絵画の調査を行なう。日程:平成元年2月13日〜21日研究者:山領絵画修復工房油彩画修復家渡邊健研究目的:油彩画では,印象派以降,その技法や材料の多様化により,これらの保存修復に多くの困難をともなっている。現在,これらの処置について,合成樹脂が注目されており,特にアメリカでは積極的にその使用が試みられている一方,南ヨーロッパでは古典的な修復技法が今日においても最も安全で有効な処置として実施されている。申請者は,1977年から3年間,スペイン国において古典的な修復技法を学んだ後現在まで数多くの作品の修復に日本においてたずさわって来た。更に1987年11月より3ヶ月間,アメリカにおいて合成樹脂による新しい修復の知織・技法を研修した。これ等をふまえ,新旧の技術の接点とも言うべき北ヨーロッパにおいて,各々の修復素材・技術の特質をより深く研究し,今後特に日本の油彩画修復の為にこれを役立てることプタペスト,ロンドン,ロスアンジェルスバークレイ・サンフランシスコ-240-

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