E.中日仏教彫刻様式の造型の比較マトゥーラ仏教彫刻・ガンダーラ仏教彫刻様式・西域仏教彫刻様式などを指している。日本に伝わって来た仏教彫刻様式の外来要素とは,インドから数多くの文化要素をミックスした中国仏教様式と朝鮮半島三国仏教彫刻様式などを指している。したがって伝来された仏教彫刻の基準が違い,熟達の程度も違う。考え仏の造型基準が皇帝の人体と良く似てる点があり,菩薩の造型基準が貴族のある方々の人体と似ている点があり,とくに寄進者の彫刻はある程度肖像彫刻の意味を持っている。段々と,諸民族が交わることによって,歴史の発展と共に,信仰の普及するにともなって,造型様式が変化されていったのである。日本では仏教彫刻を貴族の礼拝対象とする。仏教彫刻はやはり始めは理想的,神秘的に,次第に貴族の好みによって,円満な,完壁な様式になり,ついには柔和なやさしさを表わすことになり,人々に親しみを与える人間性が良く出て来たわけである。D.中国仏教彫刻は地元の道教の大きい影響を受けたことによって,テーマから造型までそれぞれの仏教彫刻の中にはっきりと見られる。日本では比較的神仏をはっきり分けていたが,歴史的にある程度神仏彫刻のつながりがあったと思われる。(ギリシャ)(伝来期)ガンダーラマトゥラー中.日.二:□□朝鮮三国四.時代別中日仏教彫刻の比較1.中国,東漢末・魏晋南北朝—日本・飛鳥・白鳳(内容略)2.中国,隋唐時代ー一日本・奈良時代・平安前期(模写期)ー西域型一胡族型ー隋唐型一宋元型隆鼻,深目,痩頬,願豊,豊朕,蛾眉,目長,鼻額細目,隆鼻,螺髪斉飛鳥型ー奈良型一平安藤原型ー鎌倉型痩櫂,願長,崇高,神秘穏和,円満,写実,人間性,力強い硬削(伝来期)-253-(円熟期)小ロ(模写期)(発展期)やさしい現実人間味媚俗味優美(円熟期)(発展期)I c.中国に伝わってきた仏教彫刻は最初皇族の範囲だけであり,皇帝は現実の仏と
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