⑳ 明治・大正期におけるミレー及びパルビゾン派受容に関する基礎研究(中間報告)研究者:山梨県立美術館学芸員守屋正彦研究報告:本研究は2ヶ年で調査完了を期して計画されたもので,本年度はその初年度にあたる。まず,明治・大正期におけるミレー及びバルビゾン派の受容の情況を顕著に示すと考えられる次の4項目を主要な調査対象とした設定し,該当資料の調査・収集に着手した。(1) 日本国内に所蔵されるミレー及びバルビゾン派の作品調査の方法はいずれの項目についても文献資料の調査をベースに,更に研究者や識者からの情報収集を並行して行なうことにより,基確資料を収集するというものである。また更に(1),(2)の各作品の調査については,資料の所在を事前の調査により洗い出し,所在先に出張調査を行ない,基本データを記録,写真撮影の上,調書を作成しカード化するという方法を取った。本年度の調査対象地域は,関東及び関西以西とし,その地域に所在する美術館、図書館ならびに画商、研究者、作品所蔵家等の個人を重点的に出張,調査した。主要な調査先は次の通り。<美術館〉国立西洋美術館,ブリヂストン美術館,東京藝術大学藝術資料館,千葉県立美術館,栃木県立美術館,村内美術館,横浜美術館,静岡県立美術館,神戸市博物館,兵庫県立近代美術館,丸亀美術館,大原美術館,ひろしま美術館,鹿児島市立美術館など。<図書館等〉国立国会図書館,東京藝術大学附属図書館,東京都美術館図書室,東京大学文学部図書室,東京大学文学部東西文化交流研究室,神戸大学附属図書館,多摩美術大学図書館,早稲田大学図書館,東京都立中央図書館など。くその他〉飯田画廊,東京ウイルデンスタインなどの画廊,個人所蔵者など。なお,調査対象作家,即ちバルビゾン派の範囲は,いわゆる「バルビゾンの七星」に限定せず,ジョルジュ・ミシェルやアルピニーなど,できるだけ広範囲の作家を含(2) 日本の画家によるミレー及び同派作品の模写作品(3) 日本におけるミレー及び同派作品の出品展覧歴(4) 日本におけるミレー及び同派に関する言及文献・図版等の資料飯野正仁-159-野II " " "
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