へ出品された作品をテーマにしたオリジナル・グッズの開発も盛んで,型取りによるミュージアム・コピーは同一材質の複製を手にすることができるため,極めて人気が高い。これらは館の重要な一部門として美術品を鑑賞しながら買物を楽しむシステムになっており,クリスマスの数ヶ月前には全世界にミュージアム・ショップのカタログを郵送して注文を取り,高級プレゼントとして活用されている。しかしながら売れれば何でも作るというのではなく,主要館は先に述べた所蔵品と関係深いものであること,教育的であること,価格は子供から大人までが購入可能な範囲であることなど,しっかりとした信念に基づいて商品の開発がなされていることが重要である。メトロポリタン美術館の場合は直営,大英博物館は館の運営協力を目的とした株式会社,ルーブル美術館などフランスは財団法人の国立博物館連合がその任に当っている。政府ならびに公的機関からの予算,財政援助が今後大幅に伸びる見込のない現状では,各館共自助努力によってより良い博物館作りのために懸命な努力をしている様子をつぶさに見ることができた。おわりに各国,それぞれの国情が有って学びたい制度もすぐに取入れられないものが多い。その点ではイタリアの各館と日本はよく似た情況にある。困難はあるが克服して一日も早く文化国家と呼ばれるようになりたいものである。実査した美術館0アメリカ合衆国サンフランシスコ市,*アジア美術館,エクスポラトーリアムロスアンゼルス市,*ロスアンゼルス・カウンティー美術館,*現代美術館クリーヴランド市,*クリーヴランド美術館,自然史美術館ニューヨーク市,*メトロポリタン美術館,パブリック・ライプラリー,自然史博物ワシントンD.C.,スミソニアン・インスティテューション,(*キャッスルー*本部ー,*館,近代美術館アート・アンド・インダストリー,*サックラー美術館,*フリアギャラリー,アフリカ美術館,ハーシュホン美術館,アメリカ史博物館,自然史博物館,宇宙航空博物館,レンウィック美術館),ナショナル・ギャラリー,国立公文書館-260-
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