(1) いずれの形状(巻子・画帖・色紙・屏風など),および画派・流派においても,ほぼ(2) ある特定の画派およびその周辺の流派に主として継承されている場面。(3) 前例が確認出来ず,また継承場面も見られない独立した場面。絵詞」の中にあるように場面設定にかかわる文のみがあり,絵は確認出来ないものなどが含まれており,現時点で源氏絵として比定出来た場面は390余を計出した。この400近い場面は描かれている。いわば源氏絵の定番的場面。の三大別出来る。本調査においては,その詳しい弁別は極めて煩雑になるため表には付さなかった。また,本調査はあくまでも源氏絵マニュアルの,より充実度を増すためのプロセスであるため,場面個々の選択意図や系譜などについても触れないこととした。しかし本助成により調査者のマニュアル作成の一応の終了を見た今日,改めて調査者の今後の課題として検討を加えてゆく所存である。本調査にあたっては,コロンビア大学教授村瀬賓恵子氏の多大な援助によるところが大きく,また本調査の主対象となったスペンサーコレクションの諸スタッフにも,本報告書を借りて深謝するものである。付記ーマニュアル一覧表に描出場面図を添付しているが,コピーのため一部不鮮明なものがあるのは御容赦いただきたい。-133
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