鹿島美術研究 年報第20号
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場講(5) 鹿島美術研究総索引作成式の十三重塔、及びそれに準じた鉄宝塔の建立が盛んに行われている(菩提山正暦寺、東小田原随願寺、新薬師寺、周防阿弥陀寺など)。一方、現在でも、大陸には宋代の十三重塔が、開封の祐国寺塔(俗称「鉄塔」)をはじめとして数多く現存する。つまり十三重塔の造塔自体にこそ、宋の釈迦・舎利信仰に基づく“宋風”受容があったと考えられるのである。このことは言い換えれば、個別の形制や技法に留まらない、荘厳全体の移入に貞慶周辺の“宋風”受容の本質があったと言えよう。(2) 設立20周年記念美術講演会本年度は、財団設立20周年を記念して、高階秀爾・大原美術館長、小佐野重利・東京大学大学院教授の司会により、以下の通り実施された。日時:2002年11月13日(7)0所:鹿島建設KIビル大会議室出席者:約180名涼・.「カラヴァッジョの〈マタイの召命〉:伝統と創造」(3) 美術講演会講演録刊行「黄金の夢と輝き」(4) 和英日本建築・美術史用語辞典編纂の援助ピサ高等師範学校長2001年11月9日鹿島KIビル大会議室-22 サルヴァトーレ・セッティス氏

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