■■■■■■■■■(■■■■■■■■)■■■■■■■■■■■■■■において決定されました。まず、対象となる1人1人について選考委員の意見交換を行い、2次、3次の絞り込みののち、6名が最終選考に残りました。そこで慎重に審議を重ねた結果、日本・東洋美術部門から京都市立芸術大学非常勤講師の奥井素子氏、西洋美術部門から慶應義塾大学アート・センター所員/学芸員の新倉慎右氏が財団賞の授賞者にそれぞれ選ばれました。また、優秀賞には各部門から、秋田市立千秋美術館学芸員の村田梨沙氏及びポーラ美術館学芸課長の今井敬子氏が選ばれました。財団賞の選考理由については、河野委員と私、小佐野が各部門の選考理由を執筆しましたので、ここで読み上げます。 俵屋宗達筆・烏丸光廣賛『牛図』に関する研究優秀賞:村田 梨沙 平福穂庵によるアイヌ絵についての研究 ―先行作例および同時代文人との関係を中心に―第28回鹿島美術財団賞(日本東洋美術部門)には奥井素子氏の「俵屋宗達筆・烏丸光廣賛『牛図』に関する研究」が選ばれた。俵屋宗達が水墨で牛を描き、烏丸光廣が和歌と漢詩の賛を加えた双幅は、京都・頂妙寺に伝えられてきた。早くから宗達の傑作と知られ、重要文化財にも指定されてきた。この作品については、宗達が弘安本系の「北野天神縁起絵巻」に描かれる牛から図様摂取を行ない、すぐれた垂らし込み技《日本・東洋美術部門》財団賞:奥井 素子 第28回財団賞は、2019年に研究助成金を受けた63件のうち、その報告書を期限内に提出し、2020年11月刊行の『鹿島美術研究』年報37号別冊に掲載された報告論文を対象に、2020年12月17日に開催された選考委員会において、高階秀爾、有賀祥隆、大髙保二郎、河野元昭、それに私、小佐野重利の選考委員5名による厳正な審査を経て内定し、2021年3月9日開催の理事会― 17 ―
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