鹿島美術研究 年報第11号別冊(1994)
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2.図様の継承1 東京・根津美術館本2 奈良・法隆寺本3 米国・ボストン美術館本4 奈良・春日大社本8 東京国立博物館本10 藪本家本(板絵)12 東京・根津美術館本(春日補陀落山曼荼羅)99.1 X55.1 13 奈良・興福寺本(社寺曼荼羅)14 奈良・南市町本15 東京・柳原家本16 奈良・大和文華館本17 東京・個人本18 京都・高山寺本19 奈良国立博物館本5 大阪・湯木美術館本6 米国・バークコレクション本7 東京・根津美術館本11 奈良・能満院本(春日浄土曼荼羅)99. 6 X 42. 0 春日宮曼荼羅の図様は,建築,風景,その他のモチーフから構成される。そのうち諸作品の建築描写は,建築史的にみて,比較的正確なものであることがすでに知られている。それでは風景描写は,定型成立以降,どの程度の厳格さのもとに継承されたのであろうか。この問題の検討は,宮曼荼羅の風景表現の特徴について考える,1つの基礎をあたえるものと思われる。以下に春日宮曼荼羅の諸作品の図様を,風景表現を中心に概観してみる。なお,ここで用いる作品は,実際の調査および比較的良好な写真資料をつうじ,図様の詳細をおおよそ知りえた以下の25点に限られることを,あらかじめ記しておく。ここでの25点の順番は,便宜上,図様模索期の4点を最初にあげ,定型的図様をしめす湯木本以下の21点は,およその制作年代順に配列した。II II FF II II II II II II I! II I/ 65. 4 x 28. 5cm 120.4X 78.2 145. 7X90.5 81.2 X 33. 7 107. 9 X 41.2 100. 2 X 40. 3 103.6X40.3 113.1 X68. 7 104.5X 38.8 154. 5 X 185. 0 116.4X42.9 183. 0 X 106. 1 102.0 X40.1 65.8X30.3 106.5X41.8 78. 5 X 38. 2 78.8X41.8 -245-鎌倉時代13c鎌倉時代13c鎌倉時代14c室町時代正安2年(1300)鎌倉時代14c南北朝時代, 藪本家本(扉絵)

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