鹿島美術研究 年報第11号別冊(1994)
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a 資料5「この類の説話には,ペルシア語,インド語,ギリシア語などから(アラビア語)に翻訳されたのち,我々に伝えられたものが幾つかあり,それがどのようにしてつくられたかという事情についてはすでに述べたごとくである。この類のものには「ハザール・アフサナー」などがある。これはアラビア語に訳されて「アレフ・フラーファ」と呼ばれたが,ペルシア語アフサーナはフラーファ(物語)の意味なのである。世人はこの本のことを「アレフ・ライラ・ワ・ライラ(千夜一夜)」と呼んでいるが,(これは)ある国王とその大臣,大臣の娘と,その娘の女奴隷,つまりシーラーザードとディナーザードなどの物語である。『ファルザとシーマース』と呼ばれ,インドの諸王とその大臣たちの物語を集めた本や,『シンディバード物語』,その他この類に属するものをいろいろ挙げることができる」前嶋信次「アラビアンナイトの世界」p.26-27,講談社現代新書,1970年※ 1,5は仏訳6は独訳それ以外英訳'Les Mille et Une Nuits', p.210 A.Galland, Paris, 1988 b.東洋文庫「アラビアン・ナイト」12,p.102■103 資料4-75-

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