(t. 9, 1893, 191 -192) 100年前の短い文章ではあるが,描かれた教会や人物を知る上2 革命期ソワソンの画家オワイエの作品1933年以来市立美術館となっている。19世紀の郷土の画家達の風景画が多い中で,革命期の絵画や工芸品は明るい一室にソワソンはパリの北東約100キロに位置し,5世紀からの長い歴史と多くの教会で知られる静かな町である。南仏はもとより,イル・ド・フランスの陽光きらめく平野からも山を隔て,鬱蒼とした森林に囲まれている。歴史的なモニュメントの多い町並みの中に立つ,以前はサン・レジェ修道院として使われていたゴシックの重厚な建物が,ここには,郷土の画家オワイエが描いた1794年の共和国の祭典を記念する《自由の誓い》がある。この作品のことを私はやはりジロドンのリストで知ったのだが,ヴォヴェルの5巻本をはじめ,多くの革命図像集がこの作品を確認できていない。オワイ工についても広闊な美術家事典で「ジャン=ルイ=ジョセフ・オワイエ風景画家および建築画家1762.2.1.ローザンヌ生れ1829.7.10.ソワソンにて死去ソワソン美術館が水彩をかなり所蔵している。」とある程度だ。集められていた。《自由の誓い》[図2]は予想以上に明る<,堂々としたモニュメンタルな作品だった。美術館でもこの作品を特別な作品のひとつと捉えているらしく,色刷りのカードにして売ってもいる。そのカードには解説として,1893年の『ソワソン司教管区年鑑』を引用している。textede l'abee Pecheur "Ann. Dioc. Soissons" で最良の手がかりなので,抜粋する。Hoyer ; Serment a la Liberte ソワソン市立美術館-151-図2オワイエ《自由の誓い》97.8X87cm
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