鹿島美術研究 年報第12号別冊(1995)
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5.今後の共同研究と研究交流4)金沢市兼六園,彦根城,滋賀県石山寺,福井県永平寺。5)伊勢神宮,名古屋城,松本城,長野県善光寺。4.諸美術館の見学1)今回の調査研究をふまえ,研究交流の一環として,「18・19世紀の中部ヨーロッパ禅寺,大徳寺,天竜寺,妙心寺,西芳寺,松尾大社,平安神宮,二条城。3)奈良市東大寺,興隆寺,薬師寺,春日大社,宇治市平等院。6)小田原城,横浜市三渓園,鎌倉市建長寺,長谷寺,鶴岡八幡宮。7)日光東照宮,仙台市青葉城址,平泉中腺寺,山形県山寺。その他。以上の多くの庭園と寺社や城の建築物の見学と調査にさいしてベデカの独語日本旅行案内書,日英独の解説書等を参考にして準備し,各寺社と庭園の日英語による案内書も購入して参照し,個々の作品へのつぶさな観賞経験を基にして包括的に把握したものと考えます。それらを周遊式庭園,池泉回遊式庭園,枯山水式庭園,蓬莱山式庭圏などジャンル別に理解しています。フォーゲル博士の考えでは,日本の庭園は自然や自然的契機を同化しまたは異化して,形態として特異な造形芸術であり,建築との有機的統一性において作庭された優れた芸術形式です。この研究は近い将来雑誌論文で発表される予定です。広島市現代美術館,ひろしま美術館,広島平和祈念資料館,ふくやま美術館,倉敷市大原美術館,岡山県立美術館,京都国立博物館,京都市立美術館,奈良国立博物館,東京国立博物館,東京都美術館,東京都庭園美術館,国立西洋美術館,ブリヂストン美術館,東武美術館,宮城県博物館,仙台市美術館,山形美術館,その他。これら美術館博物館の見学を通じて,日本の伝統的美術に深く感動するとともに,近代において発展した美術にも大きな関心を示し,日本に将来されたヨーロッパ美術の浸透と伝播,そしてその影響を比較芸術学的に考察する方法と問題を提起しています。これは他のテーマとともに今後の共同研究の課題となります。の庭園芸術におけるH本と中国の建築的要素」に関する展覧会をその作例を収蔵するツヴィカウ市立美術館の協力のもとに同美術館と日独の美術館で開催することを計画しています。その準備のために1998年秋からの展示が見込まれています。既に-532-

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