-Base)である。研究室や展示ホールでは館内ラン(LocalArea Network)に接続さこうして作製されたデジタル画像情報は,生(き)のデータのままPhoto-CD上にマスターとして記録保存されている。これと並行して,一部(ピラネージ版画,美術雑誌)ではあるが,関連する基礎データや解説をキーボード入力し,それらもデジタル文字情報として保存されている。次に,これらの画像・文字情報の相互関連づけを行う。ただし,画像情報の入カレベルは資料特性や入力様態に応じて一律でないため,個々の資料体に相応なデータベース構築ソフトを使用することになった。さらに,近い将来,インターネット上での公開も必定であり,ために,HTML言語(Hyper-Text-Markup-Language)の市販ソフト,あるいはそれをベースとしてさらに加工を施した特製ソフトによる記述も並行して行っている。こうしてデジタル化された資料は,マルチメディアを扱うリレーショナル・オブジェクト・データベース(RelationalObject Data-Base)に蓄えられる。これが大学博物館サーバー内に構築される「博物館データベース」(TheUniversity Museum Data れたワーク・ステーションから必要な情報を取り出し,検索したり,加工したりすることができる。インターネットヘの接続は,いったん館外公開用のサーバーに載せた上で,はじめて公開される。これは外部からの侵入などによって,オリジナル・データが破壊されるのを防止するためである。この「博物館リレーショナル・オブジェクト・データベース」の最大の特徴は,画像や文字のデータばかりでなく,音声データ,動画データ,その他すべてのデジタル情報を相互に関連づけながら情報検索することが可能な点にある。また,デジタル入カの方法においても,デジタル情報の品位においても,考え得るすべての方式や水準を受け入れることが可能であり,そうした汎用性・柔軟性を備えている点でも特筆に値する。これまで,マルチメディアのコンテンツ作成にあたっては,そのフォーマット(仕様)やスタンダード(水準)をどうするかということが最大の争点であったが,このリレーショナル・オブジェクト方式によると,そうした問題を一挙に解消できる。3)データベース試行例上記のような方法により,これまでのところ以下のようなデータベースが体を成しつつある。初年度の研究課題は様々な方式の試行テストを主眼としていることもあり,-710-
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