2K・2Kシステムによる画像データベース構築の実験を継続中。これまでのサンプル・美術協会報告』,『東洋絵画叢誌』などの明治初期・中期の美術雑誌,『小国民』,『笑』など明治末期の文芸大衆雑誌,『新輿芸術研究』,『新興芸術』,『築地小劇場』,『日仏芸術』,『造形芸術』,『画論』,[旬刊美術新報』,『新美術』,『美術』などの戦前・戦中の美術雑誌等については総計五百冊以上の外装を画像入力。その他の資料(考古出土品,美術雑誌,古写真乾板,押し葉標本)(東京大学総合研究資料館蔵)これらの資料については,各々について五十点ないし百点ずつ,総計三百点のサンプル標本を任意に抽出し,NTT光ネットワークシステム研究所と協同で超高精細画像テストから,このシステムは明暗のコントラストの強い画像(たとえば,エッチングや押し葉標本)に効果を発揮するものの,そうでない画像(たとえば,石版画や土器類)に不向きであることが判った。また,古写真乾板のように透過光によるものも,明暗のコントラストを充分に確保出来ないという同じ理由から適切でないとの結論が得られた。ただし,これらはハード・コピーについての評価であり,2K・2Kシステム専用のマルチスキャン・ディスプレイ上では驚くべき再現性を保っている。-712-
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