3.同村観山が描いた肖像画です。21.横山大観或る日の太平洋1952年狩野派出身の教師の橋本雅邦に教えられた横山大観は，以後の日本画の中心的な存在として，明治時代後半から第2次世界大戦の後まで，長い間活躍を続けました。横山大観の画風，とくに水墨画風には，狩野派の伝統が脈々と通っていると言って，決して過言ではないでしょう。この水墨画は，第2次大戦後，敗戦国日本の復活を祈って描いた「ある日の太平洋」と題する傑作です。日本を象徴する神の山，富士山を遠くに望み，近くの激しい波が逆巻く海からは，想像上の霊獣である龍が，今まさに力強く飛び上がろうとしています。これでスライドを終わります。明りをつけてください。日本の伝統的な画法による近代の絵画を一般的に日本画と言っております。ただいまアメリカのSt.Louisで，その日本画の大きな展覧会が開かれ，好評を博しているそうです。日本画は今後もっと注目されても良い日本の美術領域に違いありません。いつの日かこのイタリアの地において，明治以後の近代日本画にのみとどまらず，それを明治以前の日本の絵画とつなげてみせる展覧会が開かれると良いでしょう。その時はじめて，狩野派の長く，重い伝統と，その折々に示してきたしたたかな時代性を，目の当たりに確かめることができるでしょう。そして，その際ふたたびこの地を訪れ，皆様とお会いすることができれば，これに過ぎる私の喜びはありません。最後までご静聴下さいまして誠にありがとうございました。スライド・リスト2.狩野元信4.狩野永徳5.同6.狩野長信7. （筆者不詳）調馬（馬を調練する）図屏風17世紀初期よこやまたいかんかのうまさのぶ1.狩野正信かのうもとのぶかのうえいとくかのうながのぶだいとくじだいせんいん大徳寺大仙院障壁画・禅宗祖師図襖からじし唐獅子図屏風ひのきかかゆうらく花下遊楽図屏風周茂叔愛蓮（中国の文人周茂叔が蓮を愛する）図16世紀後期檜（Japanesecypress)図屏風同1513年・花烏図襖1513年1590年頃15世紀後期(Lists of Slides) 17世紀初期-728-
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