鹿島美術研究 年報第14号別冊(1997)
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これあき_ピラネージ版画画像データベースのインターネット上での公開—1)画像データの入力⑲ 画像データベースの構築とその利用法研究者:群馬県立近代美術館学芸員東京大学大学院人文社会系研究科教務補佐員東京大学大学院人文杜会系研究科・文学部(以下,人文杜会系研究科)では「平成6年度大学院最先端設備費」によって「画像集積・解析統合システム」を導入し,以来継続して各研究室・学科が保存している諸資料をパソコンによってデータベース化する作業を行っている。平成7年度には35mmスライドをはじめ4X 5判や5X 7判などに撮影された学術資料のデジタル化に着手し,並行してキーボード入力やOCR(Optical Charactor 情報として蓄積しながら,それらをデータベース構築ソフトによって相互に関連づけ,画像入力に関するさまぎまな実験データを得るとともに,試行的なデータベースの構築も行った(注1)。さらに平成8年度には人文杜会系研究科内にLAN(Local Area もに,前年度から作成を開始した東京大学総合図書館亀井文庫所蔵の『ピラネージ版画集』(全29巻)(注2)をもとにした画像データベースをHTML(Hyper Text Markup ー上で作品検索を可能にした検索システムの構築も行った。本研究報告では,人文社会系研究科が平成7年度から継続的に行っている「ピラネージ版画画像データベース」の作成について報告する。作成にあたっては,東京大学副学長青柳正規の監修と資料提供,東京大学総合博物館助教授西野嘉章と東京大学人文社会系研究科講師小野進の指導・助言のもとに,平成7• 8年度,人文杜会系研究科で教務補佐員の職にあった藤川がシステム構築と画像データ入力のガイドライン作成,基礎データの入カ・校正にあたり,平野が画像データ入力とHTML言語への書き換えを行った。東京大学総合図書館亀井文庫所蔵の『ピラネージ版画集』(全29巻)は,旧津和野藩主亀井弦明(1861-96)が対独中に購入した美術研究資料のコレクションに含まれてRecognition)ソフトを使用した自動入力によって関連する基礎データをデジタル文字Network)を構築することによっで情報インフラストラクチャーの整備を進めるととLanguage)言語によって記述し直し,さらにWWW(World Wide Web)のサーバ藤川平野暁子哲-346-

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