し上げます。敬具ケルン,カイザーーヴィルヘルム・リンク14,1919年2月5日お借りした作品全てをお返しします。(注13)2) ケルン,カイザーーヴィルヘルム・リンク14,1919年12月4日拝啓私どもとしては,あなたの作品を展示できなかったのは大変残念でした。もし,私があなたからの最初のお手紙の主旨を正確に理解している,と考えて良いとすれば,あなたは,私が購入を希望しておりましたあなたの作品の展示をお許し下さっています。私は素描『2イクォール1』に決め展覧会に展示しました。決定価格の150マルクはすぐにお送りします。カタログの出版(イギリス当局から発禁処分を受けてしまいましたが)に対する出費がかさんでしまったため,水彩画の購入に関しては断念せざるを得ません。カタログに載せた写真何枚かを同封します。ケルンで同時期に開催された別の展覧会であなたの,個人コレクションに入っている二点の水彩画が展示されました(ニーンハウス)。新聞の展覧会評に拠れば,あなたの作品は近々受け入れられることでしょつ。ゴルツが否定的な解答をよこしても私はあなたの水彩を展示していたことでしょつ。28点の素描と5点の水彩はゴルツに送っておきます。敬具(注14)パリ,1923年12月20日拝啓直接幾つかのことをお尋ねすることをお許し下さい。先にお知らせしましたように私はここ二年ほどドイツの地を踏んでおらず,情報に疎くなってしまっているのです。さて,こちらパリにはあなたの作品を図版で知って,それらにひどく感心し,喜んで何点かを手に入れたいと考えている友人がいます。もし水彩乃至小さな油彩の写真,マックス・エルンストマックス・エルンスト3) --415-
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