く第417窟>2.弥勒上生経変相図と石窟の構成らに左右に比丘像各五体を描く。寵外:左右に菩薩像各1体および比丘像各1体を描く。南壁千仏図を表わす。北壁千仏図を表わす。東壁入口左右の下縁部に供養者図を表わし,入口上部および左右に千仏図を表わす。窟頂西側平天井:弥勒経変相図および維摩経変相図を表わす。すなわち中央に宮殿を描き,殿内に須弥座に坐す交脚菩薩像および左右各二体の脇侍菩薩立像を表わす。また宮殿左右に接するように各1棟の建物があり,屋内にそれぞれ維摩と文殊を相対するように描く。東側人字披:西面では中央に如来践坐像,左右に比丘像各3体,菩薩立像各4体,さらに左端に菩薩椅像,右端に菩薩半珈思惟像を表わす。東面には薬師浄土変相図を表わす。西壁寵内:本蒻如来訣坐像。左右に比丘像および菩薩像各1体を安置する(以上5体は塑像)。さらに左右に比丘像各4体を描く。寵外:左右に塑造の菩薩半珈思惟像各1体を安置。また上方左右には維摩・文殊像を描く。南壁上縁部に天人図,その下方には千仏図を表わすが現状では不鮮明。北壁南壁とほぼ同様。窟頂西側平天井:西寄り中央に薬師浄土変相図,その左右に菩薩椅像を表わす。東寄り中央には弥勒経変相図を表わす。すなわち宮殿内に菩薩椅像および左右各1体の脇侍菩薩立像を描く。また宮殿左右には三層の楼閣があり,楼閣内に奏楽天人などを表わすが,現状では不鮮明である。さらにその外側左右には,竜車,鳳車に乗る一対の人物像を表わす。東側人字披:サッタ太子本生図などを表わすが,不鮮明である。敦煙における隋の弥勒経変相図はこのように類型的な図様で,いずれも兜率天中の弥勒菩薩の説法を表現した弥勒上生経変相図である。弥勒菩薩は第417窟の場合は並-335-
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