ジョン•T・カーペンター(ヴァンダービルト大学)第3日目(8日)は,第4セッション「マスターピースの制度・言葉・創造」に充1900年を中心に」ターピースとそれを支える芸術的規範が存在する。しかし,それは地域,時~鑑賞「名物とマスターピースー名称のなかにあるもの」終了後,セインズベリー視覚芸術センターのレストランにおいて夕食会が催された。高階氏が箸をテーマに取り上げたのをはじめ,食文化に焦点を合わせたショートスピーチがいくつかあって,夕食会を大いに盛り上げた。参加者全員,国際親善に努めたことはいうまでもない。てられた。エマニュエル大学教授ピーター・バーク氏の司会により,9時30分より始められ,つぎのような発表が行なわれた。「升色紙の歴史をめぐってー11世紹中期散らし書きの遺品作例」シンシア・ドーティー(ロンドン大学)「巨匠の創造ー尾形光琳とそのマスターピース」マッティー・フォラー(ライデン国立民俗博物舘)「共同作業によるマスターピースの創造一浮世絵版画の場合」稲賀繁美(国際日本文化研究センター)「巨匠とマスターピースに関する認識の相違ーく日本美術〉の形成期1870年〜渡辺俊夫(チェルシー大学)「マスターピースか猥褻か一黒田清輝の裸体画」ジョン・クラーク(シドニー大学)「現代日本のモニュメントー外観と隠喩」辻惟雄(千葉市立美術館)「日本美術史におけるマスターピースー何故そして如何に評価されたか」このあと,4時45分からオナイアン氏とピーター・バーク氏による最終講演(ファイナル・ワード)があった。続いて,高階氏を座長として最終討議が開かれ,活発な質疑応答が行なわれた。以上の発表と最終討議の結果として,以下のようなことが明らかにされた。日本とヨーロッパはいうまでもなく,あらゆる文化圏において,マス-686-
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