Y王(1) 官窯とは,宮廷の用命によって御用磁器を専門に焼造するいわば官営工場であり,(3) アラビア文字文青花において四字銘のものは,現在までのところ,トプカプ宮殿(4) 欧米でスワトウ・ウエアと呼ばれているもので,福建省南部の民窯津州窯製の粗(5) 出光美術館所蔵品(『元・明の青花』平凡社1995年図版36)参照。(7)大和文華館所蔵品参照。( 8) Mrs. Alfred Cl鉱Collection(H. Gamer:“Oriental Blue & White'’Fab巴r&Faber1954. (9)梅沢記念館所蔵品(『中国・元明の陶磁.]MOA美術館1992年図版21),故宮博した後期の様相について数多くなされてきているが,その聞をつなぐ明代中期についてはまだ明らかにされていないところが多い。既に見てきたように,正徳は皇帝款の使用が陵味になってゆく時代であった。それは,皇帝款銘の使用が厳格に御器に限られていた初期官窯の時代と,それらが民窯でも乱用されるようになった後期の間にあって,中間的様相を示すものと思われ,今後官窯社発掘資料が増えることによって,さらにこの中期の様相が詳しく解明されるものと期待するところである。そのはじまりは宋時代の青磁にある。宋の滅亡後,官窯は一時中断されるが,明初期に江西省景徳鎮に復活する。(2) 宣徳以前,永楽にも皇帝款銘をいれた磁器はあるが極めて稀であり,習慣的なものではない。銘を記した永楽の磁器は,白磁が多く,蒙書体四字銘を針書きで記したものである。青花の例はほとんどなく,現在までに知られている三点については,宣徳で一般的な桔書体とは異なる蒙書体四字銘である。この時代皇帝款年製銘は,むしろ漆器に常用されていたようである。収蔵の鉢一点、のみである。製の磁器。景徳鎮民窯の製品を模倣して作られ,そのほとんどが海外に向けて輸出された。(6) 出光美術館所蔵品(『世界陶磁全集13遼・金・元』小学館1981年図版86)参Pl. 2 -c),故宮博物院(北京)に所蔵されている。物院(北京)所蔵品参照。日召。256-
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