鹿島美術研究 年報第16号別冊(1999)
302/759

などの染織品にすでに表されているものである。染織品は古来よりの重要な輸入品であることから,その意味ではそれら染織品に施された文様もまた外来のものであったといえよう。そこで,玄英三蔵絵に描かれた主な文様を検討すると,異国を示すための画家の意図が考慮されるのである。ここでは,特に画面において描かれた割合が多い障壁画の画題や地敷の文様を以下に列挙した。〔唐の場面〕墨画山水図墨画松林図墨画彩色山水図墨画山水図墨画芦雁図唐草花鳳風丸文鳳風唐草文鳳風文唐草花文唐草文波に岩文抽象文〔天竺(伊吾国,高昌国,亀姦国,素葉城,党桁国,迦湿弥羅国,礁迦国,摩掲陀国,伊澗撃鉢伐多国,東印度,鉢羅耶伽国)の場面〕墨画竹林図鳳風文鳳風丸文(雲気丈)鳳風丸丈鳳風唐草文龍丸丈雲気丈波頭文3-6 9 3 ※数字は作品の(巻段)を示す。1 1 1-2 10-4 11-8, 12-2・612 1 11-2 10 5 11 2 11-2 12 1・211-3 1-1・4,10-2・3・4・5,11-2・3・4・5・6・8,12-1・22 6 3-2, 9-1 7-2・3・74-4 3-1, 4-3 2 4, 7 3 -292-

元のページ  ../index.html#302

このブックを見る