第5図天満橋第12図大坂城外第13図大坂域外~sss 2-2 旅行日程第4図桃山第6図桜之宮第7図天王寺(上部に太子堂拝殿天王寺南側天王寺伽藍)第10図吉野方面遠望第14図四睡図模写第15図縮図第16図縮図第17図縮図第8図屋根これにより,3月の下旬,大坂市中に滞在した時の風景や見聞を記録した写生帖であったことがわかる。年記はないが,形状,筆致の類似性,内容の連続性から考えてやはり一連の安政4年の旅行スケッチと考えられる。この資料の巻末には芳崖の弟子岡倉秋水の次のような識語がある。「此巻ハ先師芳崖翁ノ勝川塾ニ於ケル第二回ノ修業ヲ卒リテ帰郷ノ途大阪ニ滞在親シク貰写サレタル真蹟ニシテ更ニ岡山ニ立寄リ同門ノ撃友長谷川勝巌翁ヲ訪ヒタル際全氏ノ懇望ニ依リ頒カタレタル稀ナル珍品トス大正八年十月中旬岡倉秋水誌」以上のような資料の内容をもとに,この旅行の日程を整理しておく。『芳崖遺墨後編』等によれば,橋本雅邦の思い出として,芳崖は老母の逝去に接し帰郷することになり,雅邦は新宿まで見送りに同行したという。母の死による帰郷は嘉永年間のことと推定されており,雅邦の見送りもその時であるかも知れない。2月25日に府中を出立し,3月9日に大津に到着するという「真景縮図Jの予定表第9図天井画縮図第11図大坂城外安井天満神ヨリ見ル阿波路峠木津川口寺町桃山之景天王寺ウフマ易之水河内生駒山イモ山楠城野崎山柏本城河内カラシ山宇治天満橋此間山ハナル叡山山崎山ナガラ村梶原山愛宕門跡仏照寺門跡黄門寺桜之宮竹田ハンジョブ天王寺井上天井ウス彩色鶴楼斎右京図之タイマ寺クラカリ峠金剛山大峯吉野高野山大阪寺町山楽之筆一
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