例3.陶製演奏男性・舞踏女性儒B.舞踏女性偏10件。「長袖の舞備と短い袖の舞備の二種類に分けられる。長袖舞偏2もある。」(注4)戦国時代中期,山東省章正県誘恵鎮女郎山1号陪葬墓出土。備像合わせて26件〔図l〕。A.その中の歌唱女性備I件は,「高さ7.9センチ。胸部は豊満,髪警は左右に分け,右側は一つの小さな誓を結い,後頭部から左側に結い上げて一束にし,丸い餅の様な偏高蓄を形作っている。丸顔で,赤色を施している。淡い桃色に白い斑点のある長衣を着用し,赤い斑点の施された内側の長衣の裾を後ろ身ごろから出し,引きず、っている。右腕を胸元へ湾曲させ,左腕は自然におろし,口を聞け胸を張り,歌を歌っている」〔図2〕。件は,いずれも高さ7.6センチ。胸部は豊満,頭部は,左側に高く暑を結い,右側に小書を巻き付けている。丸顔で,赤色を施している。1件は,浅紅色に白い斑点の付いた長衣を着用し,黄色の生地に赤い斑点のある内側の長衣の裾を後ろ身ごろから出し,引きず、っている。もうl件は,黒青色の生地に白い斑点で黄色いラインのある長衣を着用し,黄色いストライプのある内側の長衣の裾を後ろ身ごろから出し,引きずっている。これら2件の長衣に長袖の舞伺は,軽やかに舞っている〔図3〕。短い袖の舞偏8件は,いずれも高さ7.7センチ。頭部は,左側は偏りのある誓を結い,右側は小さな暑を巻き付け,顔は赤色を施している。服飾が異なることから二組に分けられる。一組の4件は,浅紅色に赤い斑点の付いた長衣を着用し,黄色い斑点のある長衣の裾を後ろ身ごろから出し,引きず、っている。もう一組の4件は,黒青色の生地に赤い斑点のある長衣を着用し,ストライプのある長衣の裾を後ろ身ごろから出して引きずり,両肩から赤い帯を掛けている。二組の舞伺共,右腕を湾曲させながら高く挙げ,左腕は前方に伸ばしており,また舞備の手には,いずれも穴が聞いており,元々何らかの道具を持っていたことを説明しているJ〔図4〕。c.演奏男性儒5件は,「高さ8.8センチ。頭上に角型の冠をかぶり,顔は赤色を施している。黒の長衣を着用し,両肩から赤い絹帯を垂らしている。演奏する楽器は,各々異なる。小太鼓を打つ偏l件は,両手に擦を持ち太鼓を打つ所作をしている。大太鼓を打つ偏l件も,同様の所作である。琴を弾ずる偏l件は,琴が置かれた長車の前に姿勢正しく座り,両手で琴を弾じている。鐘を叩く偏1件は,両手に槌を持ち,編鐘を叩く所作をしている。碧を叩く偏l件は,両手に槌を持ち,脆いて磐を叩いている。」70
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