鹿島美術研究 年報第17号別冊(2000)
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(2)海外派遣①在伊日本美術工芸品及び在欧在日関連美術工芸品調査一一非公開ー未調査在伊収蔵品を中心として一一一間:1999年10月1日〜2000年5月31日(81日間)出張国:イタリア共和国,ヴァチカン市国,デンマーク王国報告者:イブレア市立美術館P.A.ガルダ東洋美術コレクション名誉学芸員の企画展内容は,20012日伊年行事の一環として,オムニパス方式に繋いだ日伊交流史のなかに在伊の収蔵品を散りばめていくという内容であったが,諸事情により途中から美術工芸品そのものに焦点を当てる「在伊美術工芸品里帰り展」という内容に変更になった。そして,会場問題等の難航から「里帰り展」20012伊日行事参加は無理となり,同内容の企画展は延期となった。現在は「修復展Jという企画案が出ている。同行事に参加かどうかなど未定である。詳細は省略する。[ II ]目的lは,イタリアには一体どのくらいの日本美術工芸品が所蔵されているのか,概要を探ることであるが,予めこのような調査の概要を予想するのは困難であるから,時間的な制限を枠にして,以下の方針をとって調査を進行させた。1 .過去に筆者自身が所蔵品整理を直接担当したか,または一部分であっても実地調査などの訪問をした既知のコレクションは,訪問を省略するか,日程を最小限にとどめた。資料で補い,訪問をできるだけ省略した。はよく知られていないコレクション或いは,全く未知であって調査途中に新情報として知り得たコレクションは優先訪問する方針とした。期[ I ]前項に挙げた三目的のうち目的2の企画内容は調査進行中に二転三転した。当初2.カタログその他など出版物資料が公開されているコレクションは,それらの参考3.一方,コレクションの存在はうすうす知らされていたものの,その内容について726 小山真由美

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