け噛ね衣た衣でoじげ月かこののけ性鼠焼女二三四った経…巾衣衣汚油衣小水十鼠は焼恥月。れぎゅうそねさんぷねしんぴょうちゅうねちよかんね寸がんねじゅおうしょくねおうけんね⑮ 糞掃衣を中心とした袈裟の研究研究者:総合研究大学院大学博士後期課程松村薫子「糞掃衣Iとは,仏教の出家修行者が着用する袈裟の一種で,糞尿などの汚物の中から得た裂や,塵芥にまみれた裂や,汚染された裂,人が不用になり捨てた裂などを拾い集め,清潔に洗い,使えそうな部分を切り取り,綴り合わせて刺子を施し,一枚の袈裟に仕立てたものである。本報告では,糞掃衣がインド,中国,朝鮮半島,日本でどのように受け入れられ,展開したのかという点について述べる。l インドでの糞掃衣の発生仏教の出家修行者は,I袈裟」といわれる衣服を身につけるが,I袈裟jは「衣服に対して貧りの心をおこさないjということを前提として色,素材,形,枚数などが定められている。その素材や色,形などに応じた名称、がそれぞれつけられており,中でも「糞掃衣」は,素材の面で特色がある袈裟で,仏教の興ったインドで発生したものである。「糞掃衣」の語義は,I糞を拭った穣物に等しいもの(注1) J I汚物の集積の如きもの(注2)J I汚物の如く厭悪されるもの(注3)J I塵のなかから集めてつくった衣(注4)J I誰の所属ともされない捨てられたもの(注5)J等であり,それに相当する裂(素材)が,律典上に定められている。『四分律』巻第三十九には,I糞掃衣に十種ありjとあり,まとめると以下のようになる。ー牛噛衣……牛のかんだ衣(注6)。五,産婦衣……産婦が汚した衣。六,神廟中衣…鳥がついばんでくわえてきた持ち主のない衣や神廟に供えである衣が七,塚間衣……塚間(墓場)で、拾った死人などの衣。八,求願衣……願かけのために使われた衣。九,受王職衣…即位する際に用いられる衣。十,往還衣……死者の棺おけにかけて葬場まで行き,帰る途中で捨てた衣。衣た風に吹き散らされて廟中を離れたもの。
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