鹿島美術研究 年報第18号別冊(2001)
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(9) r中央美術』第4巻7号(大正7年7月)の「展覧会月評」では,第4回展の会期を5月23日~29日としているが,その他の資料ではほぼ5月24日~30日となっている。(10) r中央美術』第7巻6号(大正10年6月)では,第7回展の開会を4月22日としているが,r美術画報.144編巻7(大正10年5月)では,4月23日からとなっている0r中央美術』第8巻11号(大正11年11月)では,会期が10月27日~29日となってい(11) るが,たった3日間というのは考えにくく,また『美術月報』第4巻2号(大正同前年の大正12年は大震災のため休会となり,翌日年に2月と11月と2回の開催となった。また第9回展の会期については,開会を2月3日からとするもの〔都新聞(大正13年2月5日)J ,閉幕を2月9日とするもの〔東京朝日新聞(大正13年2月6日)Jなどがある。(13) r中央美術』第11巻1号(大正14年1月)などのように,第10回展の開会を11月25日としているものもある。凶小川千蓋「近藤浩一路論近藤君の知才無さ振J(r中央美術』第6巻6号,大正9年6月)で,千華は浩一路の作風の漫画性を肯定的にとらえながら,その漫画味を土台として成長すべきだと説いている。(15)近藤浩一路は「私の生活近藤浩一路JO中央美術J第6巻9号,大正9年9月)のなかで,商売上の漫画でない本当の漫画と,純芸術とを区別することに疑問を呈し,自らは本当の漫画を創造したいのだと述べている。〔付記〕本稿を成すにあたり,資料調査等で東京国立文化財研究所の田中淳氏,塩谷純氏に,また珊瑚会関連資料に関し山梨県教育委員会学術文化財課の井津英理子氏に,さらに名取春仙関連資料に関して櫛形町立春仙美術館の小池満紀子氏にそれぞれ多大なご協力を賜りました。記して謝意を表す次第です。11年11月)では,会期が10月23日~11月9日となっているが,当時の新聞記事等も会期はほぼ10月23日~29日となっている。234

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