Fhu 口口口。口δ口口口o結果を身につけた人は,自分の得たものを固めていこうとする段階に入っていくJ(注「具体jは活動を絵画作品の発表に一本化し,絵画グループへと変質していく。1980年代に始まった「具体」の再評価においてはこの点が常に問題視され,タピエとの出会いは「具体」がはらんでいた新しい表現の可能性を摘み取り,作家たちを旧弊な絵画という形式へと回帰させたとして,しばしば否定的に語られてきた。しかし,1具体Jの作家たちがタピエとの出会いに触発され,質の高い絵画作品を次々と生み出したことは疑いない事実である。タビエは,初来日時はもちろんその後来日するたびに,1具体」の絵画作品を買い付け,ヨーロッパに送った。さらには,関与する欧米の画廊に「具体」を推薦したり,自らが企画した展覧会に「具体jの作家を出品させるなどして,日本から絵画作品を送らせている。その主な展覧会は以下の通りである。クほか全米を巡回)18名が出品。金山明,嶋本昭三,白髪一雄,田中敦子,正延正俊,村上三郎,元永定正が出品。ク)吉原治良が出品。二が出品。向井修二が出品。レス)吉原治良,白髪一雄,田中敦子が出品。1 )と,野外や舞台での作品から絵画作品への展開を肯定的に捉えていた。かくして,1958 (昭和33)年9月第6回具体美術展(マーサ・ジャクソン画廊,ニューヨー1959 (昭和34)年5月「アルテ・ヌォヴァJ(芸術家協会会館,トリノ)吉原治良,同年6月第7回具体美術展(アルティ・フィグラティフィ画廊,トリノ)同年11月「メタモルフィスムJ(スタドラー画廊,パリ)吉原治良,白髪一雄が出1960 (昭和40)年9月「日本人作家4人展J(マーサ・ジャクソン画廊,ニューヨー1961 (昭和41)年3月「日本の伝統と前衛J(国際美学研究所,トリノ)17名が出1962 (昭和37)年4月「反復の構造J(スタドラー画廊,パリ)田中敦子,向井修同年6月「構造と様式J(トリノ市立近代美術館)吉原治良,田中敦子,元永定正,1964 (昭和39)年8月「直感と形態の実現J(視覚芸術センター,ブエノス・アイ1965 (昭和40)年11月「グループ具体J(スタドラー画廊,パリほか)18名が出品。1969 (昭和44)年4月「抽象空間直感から形式化へJ(ガレリア・ダルテ・コル
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