ハリ測される。次に海外で所蔵されていることが明らかな24点のうち,何点かを実地調査することとした。幸いにも,近年海外で白髪の絵画作品を積極的に収集してきたベルリンのゲオルグ・ノートヘルファー画廊のオーナー,ゲオルグ・ノートヘルファー氏の協力を得て,作品を実見することができた〔図1~ 5 J。そしてこの際,1水誹伝シリーズjの「天牢星病関索J(1962年)(図6Jだけでなく,白髪の現存するもっとも初期のアクシヨン・ペインテイング「作品BB21J(1959年)を含む1960年代初頭に制作された絵画作品11点も,あわせてつぶさに実見する機会を得た。これら11点の作品は,いずれも当時具体展を始めとする日本囲内の展覧会には出品された形跡のないものであり,大海外に送り出された作品であると考えられる。11点の内訳は以下の通りである。「作品BB21J(1959年,油彩・紙,182. OX243. Ocm) (図7J「作品BB40J(1962年,油彩・カンヴァス,130. OX97. Ocm) (図8J 「作品BB41J(1962年,油彩・カンヴァス,130. OX97. Ocm) [図9J 「作品BB48J(1962年,油彩・カンヴァス,116.0 x 91. Ocm) [図10J「作品BB64J(1962年,油彩・カンヴァス,81. 0 x 116. Ocm) (図11J「作品BB81J(1962年,油彩・カンヴァス,81. 0 x 116. Ocm) (図12J「作品BB85J(1961年,油彩・カンヴァス,80.0 x 116. Ocm) (図13J「作品BB88J(1962年,油彩・カンヴァス,98. OX 130. Ocm) (図14J「作品BB92J(1962年,油彩・カンヴァス,89. OX 116. Ocm) (図15J「作品BB97J(1961年,油彩・カンヴァス,195.0 X 130. Ocm) C図16J「作品BB109J(1964年,油彩・カンヴァス,116.5 X 91. Ocm) C図17Jノートフェルファー氏によれば,同画廊が所蔵する作品の多くはイタリアのタピエの遺族から放出されたものとのことだが,帰国後さらに調べを進めてみると,ミラノ,およびパリのスタドラー画廊とその周辺が所蔵する同種の「水誹伝シリーズJに属さない作品が11点あることも分かつた。それらの内訳は以下の通りである。「無題J(1957年,油彩・紙,182. OX242. Ocm,個人蔵,ミラノ)C図18J「無題J(1959年,油彩・カンヴァス,182. OX272. Ocm,個人蔵,ミラノ)C図19J「無題J(1959年,油彩・カンヴァス,182. OX272. Ocm,個人蔵,ミラノ)C図20J「無題T19J(1961年,油彩・カンヴァス,130.0 X 195. Ocm,個人蔵,パリ)きさが100~120号前後であることから,タピエとの契約で描かれ,国内未発表のまま
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