ンセプトである「詩を視覚の領域に置き換えることJ(注目)へと論を展開する。タイゲによれば,タイトル頁は「本のためのポスター」であり,次の6項目に基づいて実践されなければならない。の排除。単なる時代遅れの形式にすぎない(例えば,黄金分割,字体の統一),視覚的に適切でないアカデミックで伝統的な法則の無視。ぞれの字体の精神を理解すること,文章の性質にそって使用すること,タイポグラフイの素材を内容の強調に対照させること。についての目的を識別化すること。遠くからでも見えなければならない広告掲示板は,学術書とは違う要求があるし,また詩の要求とも異なっている。4 調和のとれた空間のバランスと客観的な視覚の法則にそった字体のアレンジ:明快さ,読みやすいレイアウトと幾何学的な構成。る。建築家にとって建設技術者や開発者,建設実現におけるすべての関係者と協力を必要とするように:様々な専門家の聞の連絡を密にした仕事の特殊化と分化が必要である(注19)。こうしたタイゲのタイポグラフィ理論とそれを実践する作品は,デヴイエトスィルの機関誌をはじめ,サイフェルトの詩集の装丁として表されることとなる。タイゲの作品に彼特有の「円」が最初に描かれたのは,アンソロジ-rデヴイエトスィル』であり,r円jを用いて,より構成的なデザインの装丁で表したのは,1923年l月15日「国際的アヴァンギャルド芸術家同盟デヴイエトスイル」の機関誌として,クレイカル,サイフェルト,タイゲの編集によって創刊されたhntemacionalnirevue 1 伝統と先入観からの自由:擬古主義とアカデミズムの克服,あらゆる装飾主義2 完壁ではっきりと読みやすく,幾何学的に単純な線をもった字体の選択:それ3 完壁な目的の把握と依頼された仕事の遂行。それぞれのタイポグラフイの仕事5 新しい技術の開発によって提供されるあらゆる可能性の利用(リノタイプ,エマルジョンプリント,写真製版),rタイポフォト」へと映像と文章を結合させること。6 グラフイツク・デザイナーと専門家の印刷所での密接な協力関係が必要であ5 デヴイエトスイルの機関誌とタイゲによる構成的デザイン-140-
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