(1θ 「官女図巻J(1巻鹿児島市立美術館蔵)は,鹿児島県内の旧家より見出され,島津家伝来との伝承をもっor古画備考』にある「薩摩ニ五百石ニテ被抱,其国ニ術館所蔵加藤遠海筆祇園祭礼図扉風について」福島県立美術館『遠津と探幽会津藩御抱絵師加藤遠揮の芸術』展図録,1998年,奥平俊六「狩野探幽筆春日若宮御祭図!弄風Jr国華j1111号,1988年,白畑よし・中村渓男『近世扉風絵秀粋』京都書院,1983年,r米国・心遠館コレクション日本絵画集成』京都書院,1984年同特に,狩野主信筆の画巻(大阪青山歴史文学博物館蔵)は,本当に祇園会を実見したことがあるのだろうかと疑問に感じるほど,混乱した描写となっている。また,朝鮮国王に贈呈された数多くの扉風に,祇園会を初めとした祭礼図が数多く確認されるが,その全てが江戸狩野の絵師の作である。武田恒夫『狩野派絵画史J古川弘文館,1995年画多ク有之由」との記述内容を裏付ける作といえよう。永田雄次郎・山西健夫『薩摩の絵師たちJ春苑堂出版,1998年間ちなみに,遠津筆本は,婚礼調度として制作されたとの説が主張されている。前掲注(14)薮下氏論考(18) 平成11年(1999)6月l3日の第36回芸能史研究会大会(於京大会館)が,その顕著な例である。本大会では,絵画史,芸能史両面からの研究成果が発表され,活発な討議がなされた。423
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