(1) 海外派遣間:2001年8月3日〜12日(10日間)派遣国:アメリカ合衆国報告者:多摩美術大学学長辻鹿島美術財団の援助によるボストン美術館所蔵日本美術作品の総合調査計画は,1991年以来すでに11年目に入札予想を越えた期間と予算を要するものとなったが,財団の理解ある援助により,ょうやく終盤を迎えることとなった。調査図録は第二冊が来年早々に出版される見通しがついたものの,なお,第三冊を残している。これの編集・出版をどう進めるかは予算の問題とからんで,最後に残された課題である。この問題について,ボストン美術館側と綿密な打合せをする必要がある。これが今回の渡航の第一の目的である。これと併せて,河野元昭教授ら3名による調査班と現地で合流し,特に蒼白,若沖の調査を分担するのが第二の目的である。ボストン美術館で河野元昭教授ら3人が先週から行っている文人画,長崎派,洋風画,奇想、派その他の調査に参加,同時にアジア・アフリカ美術部副部長アン・モース女史と面談し,終盤に入った調査計画の進行状況を点検すると共に,今後の進行について,資金の問題を中心にこれですべての調査が終わった。調査班の派遣は今回が最後であり,あとは個人の派遣による短期間の調査数回を残すのみとなった。今回の派遣による調査の成果については第三階の調査図録でもれなく報告される予定である。II .「美術に関する国際交流の援助」研究報告1 -2001年度援助① ボストン美術館所蔵の日本絵画調査期惟雄-647-
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