鹿島美術研究 年報第19号別冊(2002)
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phu oo ら問題を取り上げ,3日間の研究発表および討議のセッションを行なわせた。そこでは各自が研究上の相互理解を深めるとともに,将来の研究上の展望をふまえた真塾な議論が交わされるなど,意義深いものとなった。また,参加者は研究発表の日程を終了の後,東京においては,東京国立博物館,東京芸術大学美術館,根津美術館,出光美術館,五島美術館,薮本俊一コレクション,京都においては京都国立博物館,妙心寺天球院,大徳寺真珠庵および緊光院・立命館大学考古学研究室,奈良においては,奈良国立博物館・大和文華館・東大寺大仏殿,法華堂などの美術館・博物館及び社寺なと手において,国宝および重要文化財を含む第一級の日本美術作品を直接に熟覧調査する機会が与えられた。これに関しては,JAWS活動の目的の理解および\これまでの実績に対する評価によって関係諸機関から多大な協力が得られ,この機会を通して参加者は学芸員業務等に関する研修の実を上げることが出来た。会議終了後も参加者は作品調査ノートの整理および情報交換,研究発表報告書(プロシーデイング)の作成等において引き続き協力遂行に努めており,こうした協力や日常的な研究上の交流関係が,彼らの成長のうえで有効な働となることが期待されるのである。

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