(4) 右向きに台座に腰掛ける仏に対し、多数の貴族風人物が柄香炉あるいは花を捧げ(5) 右向きに台座に腰掛ける仏に対し、比丘が柄香炉あるいは花皿のようなものを捧(6) 右向きに台座に坐す仏に対し、貴族風人物(女性のようにも見える)が柄香炉を(7) 南面西端の上部に、右向きに台座に坐す仏に対し、柄香炉を捧げる人物と立つ貴〈中段〉(8)左向きに台座に坐す仏に対し、耳が頭上に突き出し、肩と腰に羽毛状のものを廃かせる、仙人と思しき人物群が合掌している。これは、大乗浬繋経の「諸神仙人Jの(9)左向きに台座に坐す仏に対し、十種類ほどの鳥が2羽ずつ、花を街えて捧げている。この場景は賀氏が大乗浬繋経の「飛鳥王Jの供養に比定しており(注6)、妥当なl頭の馬が牽く車を従えており、上空に奏楽天人が飛来する〔図4〕。賀氏は「象宝、馬宝、輩輿、車乗等」が描かれた部分をすべて『法華経』序品の「諸菩薩行施」によって解釈できると考えているようである(注5)。しかし、この場景は大乗浬繋経の「離車」の供養に当たるとも考えられよう。ている。げ、貴族風人物が幡・蓋を持ち、後ろに頭上に大皿を捧げる人物と4頭の馬が牽く車を従えており、上空には花皿を持つ天人が飛来する。この場景は、闘の部分で後述するが、大乗浬葉経の「優婆塞」の供養に当たるのではないかと考える。揮げたり合掌したりしている。族風人物があらわされているが、この場景は右半分と梼題が西面に入っているため、西面に連続する仏説法の一部と考えたい。供養に当たると思われる。見解と思われる。同左向きに台座に坐す仏に対し、花皿状の物を捧げる比丘を筆頭に比E坐像、菩薩立像、女性立像が並ぶ。同左向きの群像で、多数の貴族風人物が立法形の宝帳の前後に幡・蓋を持って立ち、4頭の馬が牽く車があり、その後に貴族風人物あるいは女性が立っている。これらが向かう先に城壁内の堂内に右向きに坐す仏が描かれており、この仏に対し供養を行っている場景と考えられる。仏堂の下にさらに別の堂宇があり、中の貴族風人物が仏を見上げている。この城郭がちょうど西面の中央部に当たる。この場景は、賀氏が『法華経』方便品の「起塔供養」に当てるものであるが(注7)、画中の(11)と(13)に見られる四角い宝帳は相輪部分が無く、塔とはみなせない。そこで私は、「諸天女Jが白車・白蓋・白四馬や師子座をもって供養する場面ではないかと考えるが、馬が白馬ではない197
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