2〕。ところが、小形碗は、越ナト｜窯青査には見られない玉縁日縁をもっ器形が多く、同。。つd（蛇目高台）を持ち、器形は越州窯青~の9世紀後半頃のものと近似する（注3）〔図2 五代の耀州窯青姿黄壁鎮窯の青~は、五代になると意匠や技術が急激に発達する。ないことから、都の陶姿器需要を満たす陶室生産地として重要な位置を占めたことがわかる。ただし、晩唐期の長安で高級品として使用された陶套器は河北省刑窯・定窯の白査と江南のi折江省・越州窯の青査であり、黄壁鎮窯の製品はその下のランクに位置づけられていたことが、出土する墳墓の規模などから明らかである。特に越州窯青姿は、9世紀代に盛んに長安に運ばれ、陳西省法門寺地宮から出土した秘色姿（注2）に代表されるように、完成度の高い最上質の製品〔図l〕が宮廷などで用いられた。黄壁鎮窯の青套は、三彩、白紬室、黒粕姿よりも遅れて、晩唐（9世紀）に盛んに生産されるようになったが、これは明らかに越州窯青姿が9世紀代に長安で盛んに受容され始めたことの影響による。この頃の青査は、灰褐色の粗い素地の上に白化粧土をかけ、その上に灰緑色の青姿柚を施しており、中唐期から生産されている三彩や白紬言語の白化粧技術が応用されている。底部は無粕で、底部周辺は由化粧土も施されない。胎土・紬・造形のいずれも非常に粗質で、越州窯青査の粗製品とさえ比肩し得ないレベルのものである。器種は碗が主体で、やや大形のものと小形碗とのこ種がある。大形碗は、玉壁高台時期の耶窯・定窯系の白姿に近似している。このように、黄壁鎮窯の初期の青査は、技術的にはこの地域の伝統的技術の延長上にあり、意匠的には越川、｜窯青査だけでなく華北の白套からの影響も認められる。その生産は、越州窯青姿の長安での盛んな受容を契機として開始されたことはほぼ間違いないが、生み出された製品には越州窯青査を忠実に模倣するといった指向や、質的に越州窯青査に比肩しようといった指向はほとんど認めることができない。最も大きな変化は、晩唐期の青査は底部付近が無紬で、柚の発色も悪い粗製品であったの比べて、五代の製品は底部も含めて全面に施柚され、柚色も格段に美しくなり、緑青色粕や天青色柚が使用される。また、刻花文や劃花文などの流麗な装飾も開始される。胎土の変化も激しく、基本的には唐代と同じく粗い土の上に白化粧士を施す技法が
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