鹿島美術研究 年報第20号別冊(2003)
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コルビ、ユジエのサヴォア邸に似たものになっています。デファンスの「国立科学技術センター」は機械工業の経営者団体のイニシアテイヴにより、先端技術を展示するための建物ですカ宮、エスキランがコンクリートの薄いヴオールトを作って、それを地下のケーブルが支えています。これには大いに工業技術が貢献していますが、これは長い間世界最大のスパンを誇る建物でありました。「エツソjピルは1961年にやはりデファンスに建てられましたが、カーテン・ウオールのモデル的なピルになっています。ジャン・デュピュイッソンはローマ賞を受賞した人ですが、後にモダニズムの合理主義に転じました。今のモンパルナス・タワーの近くに、モダンで合理的な垂直型の村とでも言える集合住宅を建てました。時代はローマ賞建築家からエンジニア系に重点が移っていて、アカデミッシャンの地盤は不可逆的に沈下していきました。-575-

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