ヽヽ図1「御貝桶御貝お(<-)ひの(付記)覚書」(徳川美術館所蔵)日本人の感覚を見ることもできるのではないだろうか。(2~ 松と長柄の柄杓を描いた図様は扇の草子では「松かけのいはひの水をむすひかけ命なかへのひしゃくなりけり」(出典未詳)という和歌があてられており、また、鳥居と女性を描いた図様は、「懸しくはたつねてもこよわかやとのみわの山もとすきたてるかと」(出典未詳)という和歌が書かれている。(22) 所用者は高須松平家五代治行夫人聖聡院従姫(1757■1804)、安永9年(1780)婚礼。寸法は、縦約8センチ、横10.2センチ、厚み約5.5センチと大きい。図太田昌子氏は『絵は語る9俵屋宗達筆松島図屏風座敷から続く海j(平凡社,1995年)の中で、人々が共有しているある主題・モチーフから連想されるイメージを「イメージ・マップ」という言葉で説明し、絵画からどのような意味が読みとられていたかを考える上でのキーワードとして用いている。本稿作成にあたって、高津古文化会館、成巽閣、財団法人東洋文庫、曇華院門跡、神宮徴古館には多大なる御高配を賜りました。ここに記して深謝致します。図4合貝神宮徴古館所蔵図2合貝曇華院所蔵図5合貝徳川美術館所蔵図3合貝神宮徴古館所蔵図6合貝神宮徴古館所蔵-105 -
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