鹿島美術研究 年報第21号別冊(2004)
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るようになっている。」)“niche"とはここでは「壁がん」ではなく、アーチ型の石の窓枠をさす。ダウの作品はMartin1913, cat. no. 264。ウィレム・ファン・ミーリス《海老売り》(HdG212)のオリジナル作品は知られていないが、19世紀コレクターのコレクションカタログにこの作品の版画〔図11〕が残る。Lithographiesd'apres les principaux tableaux de la collection de s.a.s. monseigneur le prince Auguste d'Arenberg, avec le catalogue descriptif, Brussels, 1859, no. 56. (20) 前述した《猿のいる室内》(HdG438)〔図9〕が対作品だったことを考えると、可能性は十分ある。対作品やコピーに関しては、Fock1983, pp. 263-69. (21) Fock 1983, pp. 268-71.ピーテル・デ・ラ・クールトが彼に依頼した作品のなかで、コピー作品は30-80ギルダー、画家自身の作品大作4点は450-1500ギルダー、残りの普通の作品9点の平均は150ギルダーであった。~ 9 1/4 : 6'(下線部筆者、訳「注記:この作品はダウの絵画の対とな-169 -

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