―108―付表 開拓使に雇われた「画工」22人の出典一覧 川口宜寿 甘利後知 中島檪堂 渡辺貞斉 井関 渫 若林友恭 船越長善 牧野数江 小林藤吉 杉浦高融 沼田正之 狩野昭信 栗田鉄馬 一瀬朝春 鏑木雲洞 上田雪渓 （沢田雪渓） 疋田敬蔵 下島長政 松田柳亭 望月 学 黒野雄繁南 岩崎主馬 〈注〉出典中、「簿書」は、北海道立文書館が所蔵する開拓使関係の公文書を示している。「簿書」に続くのは史料の請求記号と件名番号である。例えば、『略輯旧開拓使会計書類 第四号』簿書6495【44】であれば、請求記号が「簿書6495」である『略輯旧開拓使会計書類 第四号』という簿書のなかの44件目に綴られている史料ということを意味している。 川口丑吉編著『川口家三代の画業』川口丑吉、1980年／高倉新一郎『挿絵に拾う北海道史』北海道出版企画センター、1987年／小野規矩夫「開拓使の絵師たち」『赤れんが』第72号、1982年、21〜24頁／『岩手県立博物館収蔵資料目録』第６集歴史Ⅱ、岩手県立博物館、1989年／河北新報社盛岡支社編『いわての芸術家たち 人と美』河北新報社、1991年／『明細短冊』簿書10415／『免官物故履歴調』簿書904／『第二回内国絵画共進会出品人略譜』農商務省博覧会掛、1884年（国立国会図書館所蔵。以下、『出品人略譜』と略記）243頁。なお、前掲岩手県立博物館1989年には、同館が川口家から寄贈された月村筆の下絵類278件のリストが掲載されており、そのなかには《北海図誌》など在勤中の作と考えられるスケッチもある。 『判任官履歴録』簿書1917／『諸官員其外明細牒』簿書881／『日記』簿書947 『諸官員其外明細牒』簿書881／『略輯旧開拓使会計書類 第四号』簿書6495【44】／拙稿「ウィーン万国博覧会と開拓使・北海道」『北海道開拓記念館研究紀要』第29号、2001年、177〜206頁 なお、北前船の里資料館（加賀市）には「甲子〔元治元年（1864）〕晩夏写 檪堂」の落款を持つ《函館真景》という掛軸がある。同一人物かどうかは全く不明であるが、一応参考までに記しておく。 『略輯旧開拓使会計書類 第四号』簿書6495【44】／前掲拙稿2001年 なお、明治６年に札幌本庁生産掛に在勤している「一等附属」の職員に「渡辺鼎斉」（天保４年（1833）〜?）という札幌在住の「平民」がいるが（『諸官員其外明細牒』簿書881）、同一人物かどうかはよくわからない。 『出品人略譜』265頁／『履歴短冊』簿書5099／『日記』簿書681／『文移録』簿書1927【19】／狩野寿信編『本朝画家人名辞書』上・下、大蔵書店、1893年初版・1903年第17版 田島達也「ブラキストン標本の鳥類図について」『北大植物園研究紀要』第３号、2003年、15〜34頁／『履歴短冊』簿書5099／『日記』簿書681／『日記』簿書947／『文移録』簿書1927【19】／『日記』簿書1994／『文移録』簿書2985【38】／『明治初期の官員録・職員録』第３巻、寺岡書洞、1977年／高崎脩助編『現今書画人名録』1879年（国立国会図書館所蔵、特58−564） 上山半右衛門「大畑並箱館勤番記録」（1855年、盛岡市中央公民館所蔵、35・５−31）／『盛岡藩士族旧禄所務書上帳（明治三年）外五編連記』旧盛岡藩士桑田、1996年／河野常吉『北海道史人名字彙』下、北海道出版企画センター、1979年／白石恵理「開拓使の絵師・船越長善とその作品について」『北海道大学農学部博物館の絵画―博物画・風景画・アイヌ絵・洋画―』北海道大学文学研究科平成12年度プロジェクト研究報告書、2001年、21〜23頁／『諸官員其外明細牒』簿書881／『日誌』簿書679／『判任官履歴録』簿書7237 今村信隆「開拓使の画工 牧野数江について」『北大植物園研究紀要』第３号、2003年、57〜62頁／前掲田島2003年／『文移録』簿書3736【75】 『文移録』簿書1927【19】／『文移録』北海道立文書館所蔵簿書2985【38】／『各支庁・出張所・屯田七重職員録』簿書5308／『明治初期の官員録・職員録』第６巻、寺岡書洞、1981年 前掲田島2003年／『文移録』簿書1927【70】【85】 『文移録』簿書1927【91】／『函館東京根室上局文移録』簿書3071【93】／『第二回内国勧業博覧会稟議済綴』簿書3739【18】／平岩米吉『狼 その生態と歴史［新装版］』築地書館、1992年／毎日新聞社編・高階秀爾監修『絵画の明治 近代国家とイマジネーション』毎日新聞社、1996年／特別展『伊藤圭介と尾張本草学』図録、名古屋市博物館、2001年／工藤二郎編著『八海東上日記抄 老画工の記した明治』海鳥社、2002年／前掲田島2003年 『日記』簿書1994／『任解文移録』簿書1920【267】／『東京支庁各府県移文録』簿書3104【63】／『出品人略譜』21頁／『美術園』第８号、1889年（青木茂監修・近代美術雑誌叢書７『美術園』第一巻、ゆまに書房、1991年）／博物館明治村編『伝統画派最後の光芒 明治宮殿の杉戸絵』博物館明治村、1991年／佐藤道信『明治国家と近代美術―美の政治学―』吉川弘文館、1999年／別冊太陽『狩野派決定版』平凡社、2004年 拙稿「北海道開拓記念館所蔵の新選組永倉新八関係史料について」『北海道・東北史研究』創刊号、2004年、91〜103頁 好川之範『幕末の密使 会津藩士雑賀孫六郎と蝦夷地』北海道新聞社、1992年／会津郷土資料研究所編『慶應年間会津藩士人名録』勉強堂書店、1992年／『函館文移録』簿書3040【202】／『諸課文移録』簿書4055【12】。 なお、明治５年頃に開拓使浦河支庁（後に札幌本庁に統合）管内の写生図・絵図の作成（《北海道跋渉雑記 絵入》（北海道大学附属図書館所蔵）、《蝦夷各地跋渉絵図》（市立函館図書館所蔵）など）にも携わったと推定されているが、確定できなかった。 『明治九年第八月新刻東京書画人名一覧』（『〔番付〕』国立国会図書館所蔵、特56−35、所収）／『東京諸課文移録』簿書3327【71】【80】／沢田章編著『日本画家辞典』紀元社、1927年／池田常太郎編著『増補日本書画骨董大辞典』駿南社、1915年初版・1927年改版／森銑三ほか編『近世人名録集成』第４巻、勉誠社、1976年 前掲『東京書画人名一覧』／『稟議録』簿書3705【26】／『任解文移録』簿書1920【261】／『任解文移録』簿書1920【267】／『東京電信録』簿書3020【172】／『取裁録』簿書3112【49】／『黜陟上申録』簿書3819【63】／『本庁文移録』簿書7241【81】／『出品人略譜』108頁／井口一眠『函館游寓名士伝』上・下、秀英舎、1892年（市立函館図書館所蔵）／『函館新聞』明治19年５月28日付・11月５日付ほか／『風俗画報』第23号・第27号・第28号・第30号・第33号・第63号、1890〜1893年／第54回特別展図録『描かれた北海道 18・19世紀の絵画が伝えた北のイメージ』北海道開拓記念館、2002年。 なお、改姓に関する史料は 『本庁文移録』簿書7241【81】で、今村信隆氏のご教示による。前掲高倉1987年などに開拓使の「画工」として「沢田雪渓」の名前がよく登場するが、開拓使在勤中は「上田雪渓」である。また、前掲高倉1987年、前掲小野1982年、前掲白石2001年では雪渓を川口月嶺門下としているが、その事実は確認できなかった。 また、上田雪渓の辞職後、「補欠」として埼玉県師範学校三等訓導であった川口達夫が札幌本庁民事局地理課地理係に雇われているが（『履歴短冊』簿書1958、『上局往復留』簿書4594【29】）、「画工」と呼べるかどうか不明なので除いた。 京都文化博物館学芸第一課編『京都洋画のあけぼの』京都文化博物館、1999年／前掲北海道開拓記念館2002年／『稟議録』簿書3705【30】／『任解文移録』簿書1920【267】／『使員進退録』簿書5097 『文移録』簿書3736【75】／『文移録』簿書4474【５】 前掲『東京書画人名一覧』／『稟議録』簿書3705【74】／『省府県文移録』3659【97】／森銑三ほか編『近世人名録集成』第２巻、勉誠社、1976年 『履歴短冊』簿書1958／『東京文移録』簿書3031【389】／『勧業課公文録』簿書A４−101【79】【81】／『号外移文』簿書4593【13】【109】／『出品人略譜』257頁／『大日本美術新報』第８号、1884年（青木茂監修・近代美術雑誌叢書／『大日本美術新報』第一巻、ゆまに書房、1990年）／日本美術院百年史編集室編『日本美術院百年史』一巻下〔資料編〕、日本美術院、1989年／前掲河野1979年復刻／拙稿「〈史料紹介〉河野常吉史料『絵画集』」『北海道開拓記念館調査報告』第42号、2003年、49〜82頁 『履歴短冊』簿書1958／『東京文移録』北海道立文書館所蔵簿書3031【389】／『出品人略譜』16頁／前掲拙稿2003年 『出品人略譜』51頁／『第二回内国勧業博覧会稟議済綴』簿書3739【18】
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