鹿島美術研究 年報第22号別冊(2005)
145/535

注『本朝畫史』は「地蔵菩薩像」「星圓曼荼羅」「不動明王之像」「五字文殊菩薩像」「墨畫葡萄」等、『浮世絵類考』は「四条河原絵巻物」、「雙婦歩園図」等、『土佐系図』は「如来荒神」、「異疾図」、「相撲之図」等で参照されている。 「住吉家鑑定控 一」,『美術研究』第38號,岩波書店,昭和10年,79〜94頁,及び「住吉家鑑定■宮次男「足利義尚所持狐草紙絵巻をめぐって」,『美術研究』第260號,吉川弘文館,昭和44年,■『新増書目』には「病草紙」の他に「異疾図」の記事が内篇四下と雑雑に掲載されている。作品は現存しないが、侏儒白子、黒鼻半月(男女)等が挙げられていることより、関戸家伝来本を原本とする模写本と推定される。■佐野みどり「病草紙研究(下)」,『国華』1040號,朝日新聞社,昭和56年,7〜23頁参照■この他、板谷桂舟廣隆筆「定家卿十二ヶ月聯」、住吉弘定筆「鞠精三神並成通図」等■山本信哉監修『松浦詮傳 一』,松浦伯爵家編修所,昭和7年,22〜23頁■以下、瀬戸口龍一「『甲子夜話』にみる松平定信文人サロンの動向」,『専修史学』第33号,専『大辞泉』,小学館,1995年,897頁。『甲子夜話三篇6』24頁,『甲子夜話続編7』258頁,『甲子夜話続編2』304頁等(平凡社東洋文『東洋美術大鑑五』,審美書院,明治42年,490〜491頁に掲載―136―『増補 考古画譜』(明治15年刊行)にも多数引用されるなど、同派に蓄積された絵画情報は、明治という日本美術史形成期に多大な影響を与えている。この意味において[付記]も『新増書目』から読みとれる住吉、板谷派に関する絵画鑑定の記事は非常に意義深いものと思われる。参考文献1 園尾裕「松浦静山の文化サロン」『平戸・松浦家名宝展』図録,朝日新聞社,2000年,163〜本稿執筆に際して、調査・研究でお世話になりました松浦史料博物館学芸員久家孝司氏、福岡市美術館学芸員渡邊雄二氏、御花史料館学芸員植野かおり氏、鹿児島大学教育学部修士課程山本みどり氏、御助言をいただきました鹿児島大学法文学部丹羽謙治助教授、同教育学部浜崎孔一廊教授をはじめ、多くの方々に心より感謝申し上げます。141〜154頁参照166頁控 二」『美術研究』第39號,岩波書店,昭和10年,137〜141頁に掲載修大学歴史学会,2002年,37〜66頁参照。庫,1977年)以上、上記■の瀬戸口氏の論文を参照。2 渡邊雄二「序論―近世福岡の絵画活動とやまと絵師」『福岡の近世やまと絵』展図録,福岡市美術館,2002年,48〜55頁

元のページ  ../index.html#145

このブックを見る